客室清掃での仕事内容、やりがい、向いている人、未経験から始めるには?
客室清掃での主な仕事内容
客室清掃の仕事は、観光業を支えたり、ビジネスマンを支えたりと、絶対にいなくなっては困る業種です。
私たちは基本的に、宿泊施設を利用する際は、部屋が奇麗だったら何も感じませんが、少しでも気になる汚れやゴミを見つけると、一気にテンションが下がってしまいます。
95%の人は同じなのではないでしょうか?
当然、客室清掃スタッフとして、部屋を掃除する人たちは、それらを分かったうえで業務に励んでいます。
本当の意味での、縁の下の力持ちなんです。
客室清掃は、大きく分けて、旅館とビジネスホテルに分けられます。
どちらも「部屋の状態を元に戻す」という意味では同じなのですが、作業の段取りがまるで違います。
実際に私も現場に入ってみた上で、お伝えするのですが、旅館の客室清掃はめちゃくちゃ面白いです。
客室清掃ならではのやりがいや面白さ
少し推しの旅館側の説明に偏ってしまうのですが、温泉旅館の客室清掃はマジで面白いです。
何より面白いのが、「仕事として温泉旅館の館内をうろうろ出来るのは冒険心がくすぐられる」という点です。
プライベートだと一泊数万円は使わないと、利用できないような温泉旅館の裏側を無料で(いや、収入アリで)散策が可能です。
グレードによる客室の作りの違いを発見したり、宴会場の裏側でどういった料理提供が行われているかなど、自分がそこに宿泊したときのイメージと重ねながら働くことが出来ます。
そして、人間関係もアットホームな職場が多く、今晩宿泊に使われる客室をきれいにしないと”仕事完了”にならないので、全員で、早く終わった人は、他の人を手伝う。という構図が自然と成り立っています。
そうなると、共通の話題として生まれるのが「昨日、何部屋終わらせた?今日は、昨日よりも全然少ないって」といった、業務に関するコミュニケーションです。(深く掘り下げるともっと楽しい話題はあります。昨日の団体のお客さんたち・・・。とか)
客室清掃のマイナスポイント
まず、掃除という時点で、良いイメージが持たれにくい業種だと思います。
楽しい箇所は、上に書いたこと以外にもたくさんあるのですが、覚悟しないといけないマイナスポイントをお伝えします。
当然ながら、ごみを拾ったり、シーツを交換したり、タオルで拭きあげたり、アメニティの交換などは、ロボットでは出来ません。人の手作業が絶対条件となります。
仕事の段取りでは、一人の作業者にどれだけの手作業を割り振るかで、全体の流れが決まります。
つまり、突然の欠勤は、現場が狂います。チェックアウトとチェックインの間に掃除を終わらせる必要があるということで、自然と、主婦やパートの方にとってのゴールデンタイムである10:00-15:00くらいの時間で働ける反面、主婦やパートにとって避けがたい”突然の欠勤”にプレッシャーを感じることになります。
会社によっては、そういった方が休みやすいように”体制作り”をしっかりと行っている会社もあります。
しかし、なんだかんだ言って、急な欠勤に対するプレッシャーは避けては通れません。会社側は、「全然いいよ、みんな同じだから」と声をかけてくれると思いますが、当の本人が、それで「だよねー」となることは、ほとんどありません。
客室清掃の仕事に活かせる経験・スキル・資格
客室清掃の仕事には、必要な資格はありません。
むしろ未経験の方が良いと思います。仮に経験者だっとしても、「単発でちょっと入ったことがあるくらい」の経験で偽った方がよいです。
客室清掃と言うのは、長く働くようになると、「手の速さが全ての世界」と痛感するようになります。
始めの内は、全然そんなことは無いと思うのですが、月日が経つうちに、必ず「作業量」についてのコミュニケーションをとるようになります。
「今日めっちゃ早く終わった。他のチームは何をやっているんだろう」とか、こんな会話が生まれるようになります。
最初から、百戦錬磨の清掃経験者です。と言うと、他の人が歩んでいく仲間入りのレールから外れる可能性が高くなると思います。
つまり、「未経験だと伝えることが一番」ということです。
客室清掃の仕事に向いている人・向かない人
客室清掃の仕事の最大のメリットは、短時間勤務であるという事です。
上に厳しいことを書きましたが、そんなことが無ければ、保育園の送迎にベストマッチな時間で働けて、仕事内容も複雑なことをしない仕事なんて、滅多にみつかりません。この業界くらいです。
仕事選びの基準が、日中のパートタイムであることが一番でしたら、迷わず選択肢に入れるべき業界です。
基本的に、家庭内で家事をある程度やられている人は、全く問題なく続けています。家庭の愚痴を言い合いながら、部屋の掃除をやっているくらいです。勤務時間がちょうどいいから。という理由だけでも十分価値のある仕事です。
逆に向いていない人は、潔癖症の人です。これだけです。理由はおわかりになるかと思います。
客室清掃の仕事は、潔癖症の人には向きません。はっきり言います。向きません。
客室清掃仕事でのキャリアパス
清掃用具とノウハウされあれば、簡単に独立ができる世界です。
現に、大手の清掃業者である程度仕事を学んで、独立したという企業が多いです。地方では、王道パターンなのではないでしょうか。
正装チームとしてのスタッフと清掃用具とノウハウさえあれば、宿泊施設のオーナーさんとの交渉だけで済みますから。
夢のある業界の一つだと思います。この業界では、一つの会社に腰を据えて長く働くという人より、独立する人の方が多いと聞きます。
自分の会社を持ちたい!と思っている人には良いのではと思います。新しいことを大人になって学ぶ必要もなく、宿泊業界にとっての需要に”客室清掃”という側面から悩み解決が出来ますので。おすすめの一つです。
客室清掃業界の最近の動向
上の方でも書きましたが、この仕事はロボットでは出来ません。技術的に可能だったとしても、ロボットに客室清掃を全部任せる宿泊施設のオーナーなんていません。(いたら頭がおかしい)
経緯は割愛しますが、安心してこの先需要がある仕事です。
しかし、、。
ここ最近は、コロナ騒動のせいで観光業界は死んでしまってます。メディアも「外に出るやつらは悪」と毎日のように報道するもんですから、回復の兆しもまだ見えません。
ここで鵜呑みにしてほしくない情報が、「観光業はオワコン」だという情報です。ここ最近の傾向だけで見れば、もろに影響を受けているので、ヤバいです。石川県でも旅館で働く人達が、コロナ影響で延べ100人くらい解雇になっています。
それと、業界の動向は全く別ですからね?メディアの情報をすべて受け止めたら偏ってしまいますよ。
観光業は必須産業です。外国人の出入りが止まったり、飲食店の営業自粛が1~2か月続いただけで、日本の一般経済が止まりました。観光業が必須だったという証です。
客室清掃のスタッフが、いなくなってしまったら、その時が観光業界の終わりの時だと思います。
今は踏ん張り時ですが、この業界が不要である理由を探す方が難しいと思いますので、耐えましょう!
未経験で客室清掃を目指すには?
普段、家事を見ている人、家事を行っている人たちは、前向きに検討すべき業界でしょう。
身内だけどお金でない我が家の掃除か、他人だけどお金が発生する宿泊施設の掃除か。
経験が無くても働ける業種の一つであることから、「働く人が多い」という事に繋がります。働く人が多いという事は、辞める人も多いです。
辞めていく人たちの悪いレビューに惑われることなく、客室清掃で働く良い事をイメージできるのであれば、それでOK。むしろそれが全てです。
人の手作業が必要な職場は、雇用の数が多い反面、辞めていく人も多い。
辞めていく人が多いという事は、良い評判が出回りづらいという事です。
「そんなもんどうでもいい」という良い意味で軽い考えを持つことが、この仕事でハッピーになれる方法だと思います。
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