一般事務での主な仕事内容
転職先として人気が高い一般事務のお仕事ですが、その仕事内容がすぐにイメージできる方は少ないのではないでしょうか?
- ものをつくる製造業
- 商品を全国に運ぶ物流業
- お店を経営してサービスする接客業
さまざまな業界がありますが、そのほとんどの現場で事務的な業務が発生します。
これらの処理を担当するのが一般事務の仕事です。
営業や企画など他部門の社員をサポートする縁の下の力持ちのような役回りといえます。
お仕事をはじめるにあたって資格が必要になることは少ないです。
資格なしでもはじめられるお仕事として、転職先として希望する人がとても多い職種でもあります。
一般事務の仕事内容その1:書類作成
- 社内での会議に使う資料
- 取引先に送付する請求書などの書類
- 郵送物関連の書面
このように社内で使うあらゆる書類作成を担当します。
請求書や郵送物など、基本の書式が決まっているものはあらかじめフォーマットが作成されている場合が多いです。この場合は数字などをそのまま打ち込むデータ入力が業務の中心となります。
社内会議の資料はその都度内容が異なる場合が多いので、レイアウトを含めて一から作成することがあります。
ハードルが高いように感じるかもしれませんが、エクセルでグラフや表を作成できれば大抵の資料を作成できます。
最初からきれいな資料を作成できる必要はないので、少しずつパソコンスキルを身につけていけるといいかもしれません。
自分の手で作成できる資料が増えていくと、それがやりがいや楽しさにもつながります。
一般事務の仕事内容その2:来客と電話の対応
一般事務を担当している社員は一日中オフィスにいることが多いです。
そのため、営業のように外回りをしている部署の社員に代わって、電話対応や来客対応をしてもらうことがあります。
オフィスにお客さんがいらっしゃった場合は応接室に通したり、かかってきた電話を取って用件を聞いたりしてください。
来客・電話いずれも基本的には担当部署への取り次ぎがメインなので、自分ひとりですべての用件に対応する必要はありません。
一般事務の仕事内容その3:書類整理とファイリング
あらゆる書類をきちんと整理して保管することも一般事務の重要な仕事内容のひとつです。
保管期限が決まっている書類もあるので、必要な時にすぐに取り出せるように整理整頓してファイリングします。
地味に思えるかもしれませんが、このような地道な積み重ねが働きやすいオフィスを支えています。
シンプルな仕事内容なので、事務社員同士でおしゃべりながらこなす職場も多いようです。
一般事務の仕事内容その4:備品の発注と管理
オフィスで使用する備品の管理も一般事務の仕事内容に含まれていることがあります。
コピー用紙やコーヒーなど、オフィスで使用するさまざまなものを管理して、残り少なくなったら発注したり買い出しして補充します。
業務内容自体は難しいものではありませんが、必要なときに備品を切らしたりしないように気を配ることが大切です。
一般事務ならではのやりがい
一般事務のやりがいその1:誰かの役に立っていると実感できたとき
事務のお仕事をひとことで表現するなら縁の下の力持ちです。
表立って目立った活動をすることは少ないですが、決して欠かすことができない部門といえます。
そんな事務職のやりがいは、事務の仕事を通して、周囲の人をサポートできることです。
- 忙しい営業社員の代わりに資料を作ってあげる
- 売上を得るための請求書を作成する
- みんなが過ごしやすいオフィスを整える
このような一般事務の仕事をしていると、一緒に働いている社員から「ありがとう!」と声をかけられることがあります。
一緒に仕事をしているメンバーの役に立てている、と感じられる瞬間が、一般事務のいちばんのやりがいです。
一般事務のやりがいその2:業務のスピードアップを感じられたとき
一般事務の業務はルーティーンワークが多いです。
毎日同じ業務をこなしている中で、徐々にスピードアップを実感することができるようになります。
データ入力が速くなった、書類を早くきれいに作成できるようになった、こうした実感がやりがいにつながります。
手早く処理ができるようになると、周囲の社員から頼りにされることが増えるので、そうした意味でもやりがいを感じられるでしょう。
一般事務のやりがいその3:一連の業務を自分の力だけでこなせるようになったとき
一般事務の仕事に慣れないうちは先輩社員のサポートにまわることが多いですが、経験を積むにつれて自分ひとりで業務をまかされることが増えていきます。
人の手を借りずにあらゆる事務処理ができるようになると、まかせてもらえる業務の幅がどんどん広がります。
新しいことをするのが好き、いろんな業務に携わってみたい、そう感じている人にとって何よりもやりがいにつながるかもしれません。
一般事務のマイナスポイント
一般事務のマイナスポイントその1:忙しさに波がある
事務の業務内容は、締め日にあわせてスケジュール管理されています。
締め日の直前は書類作成などで忙しいことが多く、それ以外はゆとりがあることが多いです。
つまり、極端な言い方をすると、締め日前はとても忙しく、そうでもない日はやることが少ないということがよくあります。
ちょうどいいバランスで業務配分ができていればいいのですが、そうではないときにストレスを感じてしまうかもしれません。
一般事務のマイナスポイントその2:評価基準がわかりにくい
常に数字で成績が出る営業社員と異なり、一般事務の仕事は評価基準がはっきりしていないことが多いです。
数字に追われるプレッシャーがない代わりに、自分が評価されているのかわからない、という心境に陥りやすいというデメリットがあります。
もちろん、一般事務には一般事務だけのやりがいがありますが、このやりがいを感じられないときに評価の曖昧さが気になってしまうことが多いようです。
一般事務の仕事に活かせる経験・スキル・資格
一般事務のお仕事をはじめるにあたって、必ず取らなくてはならない資格はありません。資格なしでもすぐにはじめられます。
必要な資格は特にありませんが基本的なパソコンスキルを求められる場合がほとんどです。
特にエクセル・ワードなどの基礎知識があると、即戦力として活躍することができます。
必要な知識のレベルは職場によってさまざまですが、
- ワードでのお知らせ資料づくり
- エクセルを使った表やグラフ作成
- 作った資料を正しいレイアウトで印刷
このような操作ができていれば、とりあえず困ることはありません。
あとは実務を通していろいろな処理を覚えていけば、まかせてもらえる業務の幅がさらに広がります。
一般事務の仕事に向いている人・向かない人
一般事務の仕事に向いている人
事務の仕事にはつねに正確さが求められます。
- 手早く正確に処理できているか?
- ミスがないかしっかり確認しているか?
このような地道な積み重ねが、事務社員としての信頼につながります。
どちらかというと地味な業務内容かもしれませんが、飽きずにスキルアップを目指していける人が、一般事務のお仕事に向いています。
一般事務の仕事に向いていない人
一般事務の仕事はどちらかというと裏方です。
成績を上げて評価されるような、目立った活躍の場がほしい方には不向きです。
また、誰かのサポートをすることが多いので、誰かの役に立つ仕事がしたいと思えない方には向いていません。
誰かの業務を手助けすることで、全体の業務をスムーズにまわすことが一般事務の役割です。
どうしたら他の人の業務をサポートしてあげられるか?と考えることができない方には向いていないといえるでしょう。
一般事務のキャリアパス
事務のお仕事でキャリアアップを目指すなら、知識を身につけて専門性の高い事務職に転身することが一般的です。
たとえば、経理事務。
会計に関する知識を身につけて、毎日の経費管理や決算に関する業務をおこないます。
一般事務はどちらかというと全体をサポートする業務が多いですが、経理などは専門知識を身につけて、その業務を中心におこなうことが多いです。
事務を通して誰かをサポートする、という基本は変わりませんが、専門的で任せてもらえる業務が多いので、自分にしかできない仕事をしているという実感を得られます。
一般事務の最近の動向
一般事務は、残業が少なくゆとりをもった働き方ができることから、新卒でも転職でも人気の高い職種です。
特に、営業などの忙しい職種を経験して、プライベートを重視したくなった女性の転職先として根強い人気を誇っています。
しかし、一般事務のお仕事を探している人数にくらべて、募集中の求人数はかなり少ないのが現実です。
1つの求人に10名以上の応募者が殺到することも珍しくありません。むしろそんな求人だらけです。
その中で勝ち残っていくには、事務職経験やパソコンスキルが武器になっていくことは間違いありません。
また、先述した経理事務など専門性の高い分野では、経験者や簿記などの資格をもっている人が優先的に採用されることが多いです。
未経験からはじめやすい一般事務とはいえ、たくさんのライバルたちの中から勝ち残る手段として、資格を取ったりパソコンスキルを磨くことが役に立つといえるでしょう。
未経験で一般事務のお仕事を目指すには?
先ほどもお伝えしたとおり、一般事務は未経験でもはじめられるお仕事です。
ただし、同じ求人を狙っているライバルが常に2名以上いるということを想定しなくてはなりません。
- どれだけ早くタイピングできるか?
- ワードやエクセルをどれだけ使えるのか?
- 経理などの専門知識をもっているか?
未経験という同じ土俵からライバルを出し抜くためには、これらの積み重ねが武器になります。
大勢のライバルから自分の仕事を勝ち取るために、そして長く事務のお仕事を続けていくために、自分自身のスキルアップを目指してみてはいかがでしょうか?